10/27の定例勉強会にて発表させていただきました、柔道整復師の阪本大亮です。
今回のテーマは「膝前面部痛に対する1つの考え方」です。
私は整形外科でリハビリ業務をしていますが、
日々のリハビリの中で膝の痛みに悩み来院される患者様は非常に多いです。
そんな中で膝前面部の痛みを訴える方に対し、
骨盤のアライメントに着目して介入し良い結果が得られた為、
発表させていただきました。
今回の症例では歩行周期の初期、
しゃがみ込み・立ち上がり動作時に痛みを訴えることと、
痛みの発生部位・圧痛所見から膝蓋下脂肪体由来の痛みであると推察しました。
そして以下のような仮説を立ててみました。
骨盤後傾位
↓
身体重心が後方へ偏位
↓
歩行時やしゃがみ込み・立ち上がりにおいて大腿四頭筋や下腿前面の筋(前脛骨筋)の仕事量が増加
↓
筋緊張の亢進
↓
筋膜の繋がりを持つ膝蓋下脂肪体周囲の滑走性・柔軟性低下
↓
膝蓋下脂肪体の痛みの発生
次に骨盤の後傾を作る原因を探ります。
評価してみると大殿筋の機能低下を確認。
そこで大殿筋に対してリハビリ介入を行いました。
すると歩行時、しゃがみ込み・立ち上がりにおける疼痛と膝蓋下脂肪体の圧痛所見が消失。
このように視野を少しずつ広げて考察し、
仮説を立ててみる事で、リハビリの可能性もどんどん広がっていきます。
以前の(と言ってもつい最近までの)自分もそうでしたが、
視野を広げる事が大切であるとは分かっていてもイマイチよく分からないものとして敬遠してしまう方もいるかもしれません。
特に柔道整復師の学校では姿勢の評価を授業で深く扱ったりはしないので、
骨盤アライメントは僕自身非常に取っ付きにくい感覚がありました。
しかし、今回の症例を通して、
骨盤のアライメントが全身に与える影響について、改めて考えさせられました。
今後もより広い視野を持ち、一人でも多くの患者様を笑顔にできるようにしていきたい!
この度は発表の機会を与えて下さり、ありがとうございました。
ConnecTreatに参加して・・・
日々漫然と仕事をしていた時期もあった過去の自分
まだまだ会員の皆様には追いつかないけど、皆様からの刺激が僕に仕事の楽しさを教えてくれました。
こんな仲間がいることに感謝し、今後も会員の皆さんと共に成長していけることをとても嬉しく思います。